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下坂研究室

Shimosaka Research Group pursuing MIUBIQ (machine intelligence in UbiComp Research)

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  • プロジェクト 位置情報履歴・乗換検索履歴を用いた異常度最適化に基づく異常混雑予報

    位置情報履歴・乗換検索履歴を用いた異常度最適化に基づく異常混雑予報

    2020/12/01 | プロジェクト | 1434 views |

    都市において大規模なイベントが開催される際,その地域に突発的に多くの人々が殺到する「異常混雑」の予報は,雑踏警備や人混みを避けたCOVID-19対策の手段として非常に重要です.

    先行研究[Konishi+, UbiComp2016]では,乗り換え案内アプリの検索履歴を用いて将来の異常混雑を事前に予測する手法を提案しています.(プロジェクトページ)
    しかしながら,乗り換え案内アプリはイベントに不参加のユーザも検索を行う,参加者も1度の訪問に対して複数回の検索を行うなどの複雑な使用法を持ちます.そのため,乗換検索履歴はイベント会場の実際の訪問者数を反映しておらず,異常混雑の度合いの予測が非常に不安定という課題が存在しました.

    そこで我々は,乗換検索履歴に加えて,これまでの都市動態解析の研究で広く用いられてきた携帯端末位置履歴を同時に利用することを考えました.

    都市動態モデリングに焦点を当てた先行研究[Shimosaka+, UbiComp2015]より,日常的な訪問者の動態は天気や平休日等の外的コンテキストに依存することが知られています.我々は,この日常的に観測される訪問者数からの外れ具合を「異常度」として異常混雑を定義し,この異常度を乗換検索履歴を元にしたユーザの行動予定から予測する手法を提案しました. 実際の携帯端末位置履歴と乗換検索履歴を用いて,イベント会場などをはじめとした58ヶ所のPoint Of Interest(POI)における大規模な性能評価実験を行い,異常混雑予報における提案手法の有効性を検証しました.[安納ら@SigUbi66, Anno+ SIGSPATIAL’20]

    さらに,群集混雑は非日常的なイベントに起因して発生することが大半であるため,日常的な群集動態と比較して,混雑動態は観測されることが稀であり,データセット内の日常パターンと混雑パターンの量の間に不均衡が発生することがわかっています.このデータ不均衡は,予報モデルのバイアスを増加させ,モデルの日常動態への過剰適合を引き起こしやすいという問題がありました.

    そこで我々はさらに,モデルバイアスの増加を抑制するための手段として,重要度による重み付け手(Importance Weighting)に着目しました.重要度の構築には,モデルの入力となるユーザの行動予定特徴量を,日常パターンと混雑パターンに分割することが必要となります.その一方でこの行動予定特徴量は,天気や平休日といったコンテキストによって変化するため,安直には分割を行うことができませんでした.

    そのため,この分割を定量的に行うための手段としてGPSログに基づく異種特徴量を用いた混雑ラベルのアノテーションスキームを提案しました.このスキームでは,GPSログ上に記録される群集動態から,天気や平休日に依存する日常パターンとそれ以外の混雑パターンを割り出し,そのラベルを行動予定特徴量に擬似的に割り当てます.この方法により,データ駆動で定量的にデータの分割を行い,重要度の構築を効果的に行うことができます.こちらの手法についても実際の乗換検索ログ・GPSログを用いた実験により,全国58箇所のPOIにおいて,提案手法が既存の手法と比較して,日常パターンに対して同等の性能を発揮しながら,混雑時の群集動態をより少ない誤差で精緻に予報できることを確認しました[Anno+ SIGSPATIAL’21].

    さらに,混雑パターンの少なさはモデルバリアンスの増加にもつながり,予測の不安定さを引き起こします.そこで我々は[Anno+ SIGSPATIAL’21]にて提案した重要度重み付けを,Synthetic Minority Oversampling [Chawla+, Journal Of Artificial Intelligence Research 2002]を用いて発展させた重点的合成サンプリング(Importance-based Synthetic Oversampling)を提案しました.この手法は,モデルバイアスの抑制が理論的に保証された枠組みの中で,混雑パターンを合成的に増やすサンプリングを行い,学習パターンを増やすことでモデルバリアンスの減少を目指す手法です.[Anno+ SIGSPATIAL’20, Anno+ SIGSPATIAL’21] と同様の性能評価実験を行い,提案手法の予測性能改善を確認しました.[Anno+, IEEE Pervasive Computing 2023]

    Publications

    安納 爽響,坪内 孝太,下坂 正倫.
    GPS位置履歴と鉄道の乗換検索履歴を用いた異常混雑事前予測
    情報処理学会研究報告 第66回UBI合同研究発表会, オンライン開催, 5 2020.

    Soto Anno and Kota Tsubouchi and Masamichi Shimosaka.
    Supervised-CityProphet: Towards Accurate Anomalous Crowd Prediction
    SIGSPATIAL’20: Proceedings of the 28th International Conference on Advances in Geographic Information Systems, November 2020, Seattle, Washington, USA, November 2020.

    Soto Anno and Kota Tsubouchi and Masamichi Shimosaka.
    CityOutlook: Early Crowd Dynamics Forecast towards Irregular Events Detection with Synthetically Unbiased Regression.
    SIGSPATIAL’21: Proceedings of the 29th International Conference on Advances in Geographic Information Systems, November 2021, Beijing, China, November 2021.

    Soto Anno and Kota Tsubouchi and Masamichi Shimosaka.
    CityOutlook+: Early Crowd Dynamics Forecast through Unbiased Regression with Importance-based Synthetic Oversampling.
    IEEE Pervasive Computing (to appear).

     

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