2018/5/18〜5/19にかけて,
情報処理学会 第58回ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会が
KDDI大手町ビル NICTイノベーションセンター(東京都大手町)で開催されます.
この研究会で,本研究室から2人の学生がそれぞれ発表を行います.
修士課程の今井遼は,大規模ユーザの時空間テータを用いた早期目的地予測に関して発表します.
近年,ユーザの行動予測を行う技術の応用可能性が着目されていますが,
事故や遅延の際に迂回路を提示するようなサービスに応用するには,
出発してからなるべく早期に目的地を予測する必要があります.
その一方で,早期の段階での予測を行うと,その精度は低くなってしまいます.
本発表では,我々が最近提案した移動手段によらない早期目的地予測手法を概説したうえで,
これまでの研究発表では示されなかった実際の事例を示すとともに,
定性的な比較を行い,提案手法の有用性を示します.
修士課程の綿貫圭太は,ウェブサービスのデータを用いた
路線バス所要時間の長期予測に関して発表します.
スマートフォンの普及に伴い,乗換案内アプリケーションの使用機会が増えています.
路線バスの乗換案内機能も登場し,これを利用することも可能ですが,
提案される所要時間には路線バスダイヤが直接用いられることが多く,
実際の状況より少なく見積もってしまう傾向があります.
本発表では,こういった乗換案内アプリへの応用を目標に,
ウェブサービスで得られるバス運行状況のデータのみで予測が可能,
数日先の定常的なバス運行状況の推定が可能,という2点を念頭に,
低ランク双線形ガンマ回帰によるモデルを提案し有効性を評価しています.
セッション:データ利活用・予測技術
論文タイトル:大規模ユーザの時空間滞在・経路パターンに基づく早期目的地予測
著者:今井遼(東京工業大学),坪内孝太(ヤフー株式会社),小西達也(東京大学),下坂正倫(東京工業大学)
論文PDF:情報処理学会電子図書館からご覧になれます.
論文タイトル:バス運行状況ウェブサービス情報を用いた乗換案内アプリのための路線バス所要時間推定
著者:綿貫圭太,下坂正倫(東京工業大学)
論文PDF:情報処理学会電子図書館からご覧になれます.