2023年5月24-26日に,情報処理学会UBI研究会78回研究発表会が, 慶應義塾大学 三田キャンパス(24日),東京都大島町開発総合センター大会議室 (25-26日),及びオンラインのハイブリッド形態にて開催されました.
開催プログラムはこちらからご覧いただけます.
我々は本研究会にて,以下の論文の発表を行いました.
1. 景観画像と地理的特性を考慮した都市における雰囲気の定量化
「銀座はブランドショップが立ち並ぶ高級な街」
「新宿ゴールデン街は酒場がひしめくディープな街」
といった具合に,街の名前を聞いて我々が抱く印象は様々ですが,街並みや景観などから,訪問者が感じ取る印象においても同じことが言えます.
そのため,景観から訪問者が受け取る印象を定量化することは,地域ブランディングや都市計画など,実応用上重要な話題です.
本研究では,そのような景観を写した画像を基に,訪問者が実際に現地に訪問した際に受け取る印象を,周辺のPOIや道路幅などの地理的特性も考慮してモデリングする手法を提案しました.
2. 混雑の生起・継続・終了を考慮した状態認識型RNNに基づく早期群衆混雑予報
イベントに際して発生する群衆混雑は,安全で快適なモビリティを実現する上で脅威となる現象です.
そのため,群衆混雑の予報は,都市コンピューティングの分野でこれまで盛んに研究されてきました.
一方,それら既存の手法に共通して,混雑の発生はわかるものの,どのくらい継続しいつ終わるのかまではわからない,という課題が存在しました.そこで本研究では,群衆混雑の発生と寿命を同時に予報する手法を提案しました.
我々は,イベントによって多岐に渡る混雑動態を統一的な枠組みで表現するために,様々な楽音を合成することができるシンセサイザーの仕組みに着目し,その根幹技術であるADSRエンベロープを応用した手法を提案しました.
発表情報(詳細プログラム)
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14:10-15:10 セッション5
論文タイトル:景観画像と地理的特性を考慮した都市における雰囲気の定量化
著者:久保田 祐輝, 安納 爽響(東京工業大学), 坪内 孝太(Yahoo! JAPAN 研究所), 下坂 正倫(東京工業大学)
15:20-16:20 セッション6
論文タイトル:混雑の生起・継続・終了を考慮した状態認識型RNNに基づく早期群衆混雑予報
著者:安納 爽響(東京工業大学), 坪内 孝太(Yahoo! JAPAN 研究所), 下坂 正倫(東京工業大学)
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