2023年3月13-17日にユビキタスコンピューティングに関するトップ会議であるPerCom2023が米国アトランタで開催されます. 以下の通信時間情報の変化を利用したデバイスフリー複数人屋内測位について発表します.
Device-Free Multi-Person Indoor Localization Using the Change of ToF
本論文は,東京工業大学およびヤフー株式会社,立命館大学西尾研究室と共同で行った研究の成果になります.
研究室では須ヶ﨑さん(2022年度博士課程修了),修士課程1年の野村さんが主に取り組んだ成果になります.
会議では野村さんが登壇する予定です!
概要
デバイスフリー屋内測位は,対象者がスマートフォンなどの測位端末を所持することなく,環境内すべての人物の位置特定を可能にする測位です. 電波を利用したデバイスフリー屋内測位として,RSSI (Received Signal Strength Indicator) やWi-Fi CSI (Channel State Information) を利用した手法が数多く提案されています. しかし,RSSI は,マルチパス伝搬などの環境要因の影響を受けやすく, Wi-Fi CSI には,標準規格がないため,特別なハードウェアとソフトウェアを使用しなければならないという欠点があります.
そこで,本研究では,ノイズの影響を受けにくいToF (Time of Flight) 情報を用いた,デバイスフリー複数人屋内測位を提案します.屋内測位におけるToF情報は主に高精度な受信機位置推定に利用されてきましたが,本論文では新たな応用を提案します.
また,Wi-FiやUWB (Ultra Wide Band) のToFを用いた距離測定は標準化されており,商用の機器で実装可能であり,実用性も高いと言えます.
本研究では,人体による電波遮蔽による距離測定値の変化を考慮し,1人のデータでモデルをトレーニングし,そのモデルから複数人位置を推定できるデバイスフリー屋内測位システムを構築し,その有効性を評価しました.
—-
発表情報(詳細プログラム)
3/15 (Wed) 16:00-17:30 Session 6: Sensing
Device-Free Multi-Person Indoor Localization Using the Change of ToF
Atsushi Nomura (Tokyo Institute of Technology, Japan), Masato Sugasaki (Tokyo Institute of Technology, Japan), Kota Tsubouchi (Yahoo Japan Corporation, Japan), Nobuhiko Nishio (Ritsumeikan University, Japan), Masamichi Shimosaka (Tokyo Institute of Technology, Japan)
—-